エアコン修理
NSP130ヴィッツ エアコン修理
寒暖差が激しく寒くなったり暑くなったりを繰り返していますが、暑いときは気温も25℃近くなりエアコンの使用も増えてきます。
そうするとエアコンが効かないという周囲も自ずと増えるので、今回はエアコンの修理について解説します。
特に最近の車両は制御が違うため、判断に迷う方も多いようです。
可変容量式コンプレッサー
車のエアコンシステムには、コンプレッサーと呼ばれる重要な部品があります。このコンプレッサーは、冷媒を圧縮して高圧の状態にし、エアコンシステム内で冷却や温度調整を可能にします。
可変容量式と電磁クラッチ式は、エアコンコンプレッサーの種類を示しています。それぞれの違いについて説明します
可変容量式コンプレッサー
- 可変容量式コンプレッサーは、エンジン回転数やエアコン需要に応じて、冷媒の圧縮量を調節できるタイプです。これにより、エアコンの効率を向上させ、燃費を最適化することができます。
- 通常、可変容量式コンプレッサーは、オイル量やバルブ制御などの仕組みを使用して、圧縮量を調整します。
- このタイプのコンプレッサーは、エンジン負荷が変動する場面や、高負荷時にも効率的に機能します。また、快適な室内温度を保つことができます。
電磁クラッチ式コンプレッサー
- 電磁クラッチ式コンプレッサーは、エンジンが稼働している間は常に冷媒を圧縮し、エアコンが要求されるときにクラッチを介して連動します。これにより、コンプレッサーの動作がエンジンの負荷に影響されます。
- 通常、このタイプのコンプレッサーは、エアコンスイッチがオンになると電磁クラッチが作動し、コンプレッサーが圧縮を開始します。エアコンスイッチがオフになると、圧縮が停止します。
- 電磁クラッチ式コンプレッサーは、シンプルで信頼性が高く、低コストです。しかし、エンジン回転数に応じて圧縮量を調整することはできません。
要するに、可変容量式コンプレッサーはより効率的であり、エンジン負荷や室内温度の変化に適応できる一方、電磁クラッチ式コンプレッサーはシンプルで信頼性が高く、低コストですが、効率や快適性ではやや劣ります。どちらを選択するかは、車両のタイプや所有者の好みによって異なります。
可変容量式のコンプレッサーは非常にデリケートなコンプレッサーです。
常に回り続けており、デューティー制御されています。
また、デリケートなコンプレッサーのためエアコンガスの過不足に応じてリミッターが働き内部が破損します。
エアコンが効かないことを理由に規定量より多く充填するのは危険なのです。
交換部品
交換部品はコンプレッサーとコンデンサーになります。
コンデンサーの内部は昔の物よりよりコンパクトで効率的な構造になっています。
コンデンサー、レシーバ、サブクール部が一体構造になっているんですね。
エアコンのコンデンサーは、エアコンシステム内で重要な役割を果たす部品の一つです。以下に、コンデンサーの詳細な解説をお伝えします:
役割
- コンデンサーは、エアコンシステム内の冷媒を圧縮した状態から放熱する役割を果たします。つまり、高温で高圧の冷媒が流れ込んできて、ここで冷却され、凝縮されることで、冷媒が液体状態に変わり、エアコンシステム内での循環が維持されます。
構造
- コンデンサーは、主にアルミニウムや銅などの金属製のフィンと、その間を流れる冷媒を収容するチューブから構成されています。
- フィンは、熱を効率的に放熱するために設計されており、外部の空気との熱交換を行います。
- チューブは、冷媒がコンデンサー内を循環するためのパスを提供します。冷媒は高温・高圧状態でコンデンサーに入り、フィンで冷却され、凝縮された後、低温・低圧状態でコンデンサーを出ます。
配置
- コンデンサーは通常、エアコンコンプレッサーの近くに設置されます。これは、コンプレッサーからの高温の冷媒をすぐに冷却する必要があるためです。
- 大抵の場合、コンデンサーは車両のフロントエンドに配置されます。これにより、外部からの風を利用して冷却されることができます。
メンテナンス
- コンデンサーは通常、車両の前面に位置しているため、舞砂やその他の外部要因によって簡単に損傷を受ける可能性があります。したがって、定期的な点検や清掃が重要です。
- コンデンサーにはフィンがありますので、これらのフィンが曲がったり折れたりしないように注意する必要があります。
エアコンのコンデンサーは、エアコンシステムの効率的な動作に重要な役割を果たします。適切なメンテナンスや清掃を行うことで、エアコンシステムの寿命を延ばし、快適な乗車環境を維持することができます。
追加交換部品
エアコンのガス圧をチェックしているA/Cプレッシャーセンサーです。
エアコンの動作が不安定なため、診断しました。
プレッシャースイッチの信号線からの電圧が閾値を超えてコンプレッサーの作動を制限している瞬間が多くあります。
実際に配管内の問題なのか、またはセンサーの問題なのか悩みましたが悩みましたが、閾値の範囲内だと十分に冷風が出るため、センサー交換に至りました。
ガス充填
エアコンのガスも前述したとおりに適当に勘では充填できません。
専用の機械を接続して充填していきます。
同時に内部洗浄と真空引きからのリークテストも行います。
結果としてはしっかりとエアコンが作動し、かなり冷えるようになりました。
配管からの漏れもないようなので安く上がったと思いますが、それでも高額です。
人によっては『安く』『早く』『さっさとしろ!』『値引きしろ!』と言う方も居られるかもしれませんが、使用する機械や部品、工具、また知識や経験含めて安いものではないということをご理解いただければ幸いです。